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三方原の家

新興住宅地での建ち方

計画地は新たに開発された分譲地の一画で袋小路状の一番奥にあたる。
周囲はハウスメーカーの家が建ち並ぶ ありふれた光景が想定されたが、隣地に広がる三方原台地の畑と南側の雑木林が印象的であった。緑豊かな自然と地元文化の残っているこの地へ根付く事の出来る大地と建築を繋ぐ住まいを目指す事とした。
配置ゾーニング計画では袋小路状の立地を活かし敷地の一番奥をプライベートなゾーン、手前をパブリックなゾーンとし中間に建屋を配置した。
予め2つのゾーンを建屋で分ける事によりパブリックなゾーンは分譲地として周囲に馴染む外観や間の取り方、プライベートなゾーンは住み手の環境に最大限配慮した閉じた場所へとメリハリをつけることが出来た。

屋根が繋ぐ平屋的な住まい

2層となる建物を平屋的に繋ぐには階高が低いだけではなく別の工夫が必要だと感じた。平屋性を得る為には最も繋がりたい場所や方向へ屋根を葺き下ろす事が重要だと考えた。その意思が軒先高さや勾配、軒裏のディテールとして現れ影を落とすファサードから大地へ連続させる。
一般的な軒裏は仕上材で内外共に構造的要素を隠してしまうが、本件は垂木を表しスケールを感じられる様にした。成235o、ピッチ500oの垂木が陰影の深い軒裏として連続している。
軒先では成を120oまでテーパー加工しアイレベルからの見上げの威圧感を小さくし、杉羽目板のフラット面から緩やかに繋がる先、即ち大地へと接続している。
下(大地)から反射する間接光は垂木の小口を照らし上へ抜けていく。最頂部の垂木からは連続するように棚縦枠があり下(床)へ繋がる。
和室・子供室・主寝室等の個室は、DK・ワークコーナーを中心にプライバシーに応じた高さへ配置し各所で屋根から大地の気配を感じる事となる。屋根の傾きが大地との関係を吸い上げていくかのように大地から内部、内部から生活環境とへ変換され、地に根付く開放的な住まいとなった。

←南側外観・・・庭からデッキを見る. 隣地の雑木林からの木漏れ日を受ける. 軒下高さはFL+2,280oに留めている.

1階床面積 120.55m2(36.47坪)
2階床面積 67.92m2(20.55坪)
延床面積 188.47m2(57.02坪)
家族構成 夫婦2人、子供2人(計4人)
構法 木造(KES構法)
屋根 カラーガルバリウム鋼板t0.4縦ハゼ葺き
外壁 サイディング下地 薄塗り左官仕上げ
内壁 石膏ボードt12.5下地 漆喰調左官仕上げ
アッシュ複合フローリングt15塗装品
設計 佐野 剛史 / SN Design Architects

(写真左) LDKの吹抜け階段を見る.    (写真右) LDKを見る. 軒下からの光がバウンスし垂木を照らす.

(写真左) LDKの吹抜け階段を見る.    (写真右) LDKを見る. 軒下からの光がバウンスし垂木を照らす.

←ワークコーナーを見る. 中間の垂木受梁の下端は1,850oで手の届く寸法とした.

←ワークコーナーを見る. 中間の垂木受梁の下端は1,850oで手の届く寸法とした.

北側外観を見る→

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